シートパネル式防煙垂壁

 

 

よくお客様から「パネルタイプとテンションタイプはどちらがお得なの?」と聞かれることがあります。
防煙垂壁の施工に関わることはそうないと思いますので、実際に施工するとなったときに、パネルタイプかテンションタイプか迷われる方も多いのではないでしょうか。
何がどう違うのか、弊社の観点からメリット・デメリットを比較しながらご紹介します。

 

▼パネルタイプとテンションタイプのどちらがお得?
①性能の観点から比較

パネルタイプとテンションタイプの性能の違いを比較表にしてみました。
比較をしてみると大きく異なる点は、重量・意匠性・耐久性の3点になります。

重量はガラス垂壁に比べると、どちらも大幅に軽量化されていますが、シートタイプは1.6kg/m、テンションタイプは1.0kg/mと少しテンションタイプの方が軽量です。
特に意匠性と耐久性には差異があるのではないでしょうか。
パネルタイプは全面フレームでガラス垂壁と意匠性は変わらず、全面フレームが耐久性を高めているのが特徴です。
逆にテンションタイプは下フレームがないため、より自然に景色に溶け込ませることができます。
ただ一方で、フレームレスのため、衝撃にはどうしても弱くなってしまうのが特徴です。

より意匠性を重視するのであればテンションタイプ、より耐久性を求めるのであればパネルタイプが適しているといえます。

 

②メンテナンスの観点から比較
ではメンテナンスの観点ではどうでしょうか。
清掃をしている時など、何か作業をしているときにうっかり衝撃を与え、シートが破損してしまうことがあるかもしれません。
ただ火災といった有事の際に必要になるものですので、防煙垂壁が破損したままの状態になっているということは許されませんので、そんなときは修繕作業が必要になります。

パネルタイプは1枚ずつレールに吊っていますので、1枚のパネルを取り換えるだけで修繕が可能となります。
しかしテンションタイプはわずかな破損でも、シートを丸々取り換える必要があるため、修繕費や手間がパネルタイプよりも掛かってしまう傾向にあります。

そのため、メンテナンスの観点から考えるとパネルタイプのほうにメリットがあるといえます。

③価格の観点から比較
では最後に価格はどうでしょうか。
施工条件により特殊な施工方法や部材が必要になるケースもありますので、一概には言えませんが、例えば10m直線といったシンプルな条件であれば、パネルタイプの方が高く、テンションタイプの方が安いといえます。
テンションタイプは性能の観点でご紹介した通り、フレームレス仕様のため、部材費や製造費などが割安になっている傾向にあります。

しかしメンテナンスの観点でご紹介した通り、破損してしまった際にはパネルタイプのほうが修復作業の手間や必要な部材が少なく安く済みます。

短期的に初めの工事だけを考えるのであれば、テンションタイプのほうが安く、
長期的に維持費や修繕費などを考えるのであれば、パネルタイプのほうが安いといえます。

まとめ
最後に、パネルタイプとテンションタイプのメリット・デメリットをまとめてみましょう。

▼パネルタイプのメリット
・全面フレームで耐久性が高い
・パネル1枚から交換が可能なため、メンテナンスが楽
・メンテナンスなど長期的な費用を考えるとテンションタイプよりも安い

▼パネルタイプのデメリット
・テンションタイプに比べわずかに重い
・取付け時の費用はテンションタイプに比べ高い

▼テンションタイプのメリット
・フレームレスのため意匠性が高い
・パネルタイプに比べわずかに軽い
・取付け時の費用はパネルタイプに比べ安い

▼テンションタイプのデメリット
・フレームレスのため衝撃に弱い
・破損すると丸々シートを交換しなければならないため、メンテナンスが手間
・メンテナンスなど長期的な費用を考えるとパネルタイプよりも高い